五色幕って何?お寺に参拝した人が無意識に感じているお釈迦様の教え

お寺の本堂などにカラフルな幕が張ってあるのをご覧になったことはありませんか。

私の生まれ育ったお寺の本堂内にも掛けられていたのですが、

この幕にはどんな意味があるのだろう?と子供心ながら疑問に思っていたことを覚えています。

 

五色幕

あのカラフルな幕を「五色幕」(ごしきまく)と言います。

 

五色幕は文字通り五色の幕で、赤や黄色、緑など等間隔に色付けされているのが特徴です。

 

5色の意味

細かい配色などはお寺などによって異なりますが、右から緑→黄→赤→白→紫が一般的で、

仏教のこの世を構成する5大要素、

空、風、火、水、地が表現されています。

お釈迦様の教えが広まるように、仏教の象徴として本堂などに張られます。

 

身体は借り物

五大要素(空風火水地)は一つでも欠けていれば私たちは生きていくことができません。普段どれだけ感謝出来ているでしょうか。

それに、私たちの身体も五大で成り立ってるとも言えます。

 

地(肉体)

水(水分)

火(体温、情熱)

風(呼吸)

空(成長)

 

お釈迦様の空(くう)の教えによって解釈されるのは、

身体はあくまで仮の姿、五大による借り物ということです。命が尽きた時には空(くう)を除く四大へお返しするのです。

亡骸は大地へ埋葬したり、水に流したり、火葬したり、風葬したり、4つの要素へお戻しします。

 

お釈迦様の教え

両親や先祖から授かった大切な命ですが、当然ながら、年を取れば足や腰が痛くなりますし、病気にもなります。

その中で自分の生命を最期まで全う出来るように、しっかりと歩みをすすめることが大切でしょう。

 

先祖を大事にして敬い、供養をすすめ、

そして、全てに感謝をして尊い命を全うする。

 

このような生き方の気づきが、お釈迦様の教えとして、五色幕で表現されているのです。